
憧れの東京の今の姿
YouTubeで渋谷のスクランブル交差点の生映像を見ていました。
関連動画に出てきて自粛要請が出されている最中の東京の人混みがどうなっているかというのが気になったから。
渋谷のスクランブル交差点といえば東京の象徴的なスポットの一つ。
全ての流行があそこから始まっていて欲望うごめく若者の街のイメージ。
子供のときによく学校に行く前の朝番組で毎日あそこでのインタビューや周辺のグルメ情報などがよく流れていました。
テレビに映るのはいっつも東京で自分にとって渋谷はそんなカッコいい大都会の姿を象徴するような場所だったと言えるかもしれません。
YouTubeで見ていたライブカメラの映像はそんな渋谷とはかけ離れた閑散とした姿。(自粛中であれだけの人が外出していることの方がいけないのかもしれないけれど)
最近あえて見るようになったテレビで映る東京のほかの場所もやはり人がいないさみしい光景です。(買い物のために人が大人数並んでいる姿はあったけど)
私はもうだいぶ前に東京を離れました。(厳密にいうと関東)
だからリアルな空気感は分かりません。
でも少なくともYouTubeにしろテレビにしろ画面の向こう側に映る今の東京の姿は子供の頃に画面越しに見た憧れの煌びやかな大都会ではありません。
もちろん、あの都会の象徴である密集されてそびえ立つビル群と巨大な広告看板や煌びやかなネオンは変わらないと思う。
でもやっぱりそれだけではダメでやっぱり人がいないとさみしいなと感じます。
自分が過ごせたのはほんの数か月。
どこに行ってもある程度規模感のある駅にいるだけでも楽しい街。
私は体質の割にはたぶん珍しくて人混みでも平気な方。
ほんの少しだけ経験できた山手線の満員電車に乗ってぎゅうぎゅう詰めになっても「これが東京なんだなぁ」感慨深く感じることすらできていました。
(それはスーツを着た通勤のサラリーマンとは違って観光の交通手段として割り切って使っていたからだというのもある)
多様な人が集まっていて色んな人に会えるという東京の一番のメリットを生かさなかった自分でも少しテレビの向こう側に行けた気分を味わえたのはやっぱりあのすれ違う人々の姿(ある種の形式美として)があったからです。
今コロナウイルスの流行によっていつもとは違う姿を見せている東京。
この機会に地方に帰る若者も増えているそうですし、地方の価値が上がっていきそうという意見もあります。
またリモートワークが増えて働き方も変わるかもしれません。
もちろん一時的なものかもしれないし、この機会に変化するべきものすら何ら変わらない当たり前の日常が戻るかもしれません。
でももし経済が大変なことになってあの子供の頃に憧れた東京に戻らなくなるのはさみしい。
現実の大雨に打たれて離れたしまった東京の街。
次に行くときにはあの欲望と夢が溢れた街が戻っていてほしいものです。
そしてまた、夢を追い、消耗している多様な人間が行き交うあの交差点をもう一度歩きたい。
渋谷のライブカメラの映像を見ながらそんなことを考えていました。
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